製品情報>My Sony Club>知る・楽しむ>フォト>αcafe web マンスリーフォトコン連動 撮りかた講座 vol.12
ゴールデンウィークが近い今月のマンスリーフォトコンのテーマは「休日のひととき」です。休日の遠出や旅行は、家族の楽しい写真を撮る絶好のチャンス。そこで今回は、家族のポートレートをより印象的に撮るための構図の基本やちょっとしたコツをご紹介します。ぜひこの講座を参考にして、家族みんなで休日を楽しみながら、イキイキとした表情を素敵な思い出として残してください。
表情を際立たせるには、背景をしっかりとぼかすのがポイント。そのときは、ズームレンズを望遠側にして、できるだけ被写体に近づくようにしましょう。ズームレンズの広角側で撮ってしまうと、背景がぼけにくく、広い範囲まで写り込んでしまうので、主役の表情が目立たなくなってしまいます。背景がすっきりとぼけると、構図がシンプルになるため、表情が引き立った印象的な写真になります。
広角側で撮ると広い範囲が写り込み、背景がごちゃごちゃして見えます。
望遠側で撮ると背景がきれいにぼけるので、表情がより引き立ってきますね。
標準ズームレンズに比べて、単焦点レンズは背景がさらにぼけやすいのでポートレート撮影におすすめです。50mmの単焦点レンズの場合、画角が広いため、背景をきれいにぼかしながら、しぐさや動きまでしっかり画面の中に入れられます。85mmの単焦点レンズなら少し離れたところからでも、表情だけを印象的に切り取れます。さらに、逆光や斜光など、光の角度を考えることでドラマチックな作品に仕上がります。
カメラを意識してしまうと、どうしても身構えてしまい、表情がぎこちなくなってしまいます。より自然な表情を撮りたいときは、遊びに夢中になっているときがシャッターチャンス。無理にカメラを構えずに、みんなでいっしょに遊んでみたり、遊びに夢中になっているときには遠くから見守ってあげましょう。いい表情を見つけたときに、さっと構えて撮れば、ナチュラルな表情を逃さずとらえられます。
被写体と同じ目線で撮るのがポートレート撮影の基本ですが、ローアングルやハイアングルなど、さまざまな目線から撮ってみると、いつもと違った表情を切り取れます。ローアングルなら、被写体の存在感をより強調できますし、少し上からハイアングルで撮ると、親の目線で子どものかわいらしさを表現できます。こんなシーンでも、可動式の液晶モニターなら、さまざまなアングルでの撮影を手軽に楽しめます。
ポートレートはやっぱり表情が重要です。素敵な表情を引き出すには、休日のひとときを家族と心から楽しむこと。それがいいポートレート写真につながると思います。長い休暇であれば、ちょっと違う体験をさせてあげて、イキイキとした家族の笑顔を撮ってみてください。そして休日ならではの素敵な笑顔を、ぜひフォトコンに応募してみてください。
1975年横浜市生まれ。日本写真芸術専門学校卒業後、写真家・竹内敏信事務所入社。23歳でフリーランスとして独立。ライフワークとしているモンゴルでは独自の視点で自然風景からスナップ、ドキュメントまで幅広く撮影。日本国内では都会に暮らす動物たちの生命力に焦点をあて、カラスやネズミを撮影している。(社)日本写真家協会会員
⇒ http://www.tokyokarasu.net/