

- 写真を撮るときに、「こんな写真を撮りたい!」とイメージすることは大切ですし、それが上達の秘訣であることは確かです。でも、あまり考え過ぎないほうがいいと私は思います。思い描いた通りの写真が撮れなくて、写真自体を撮るのがおっくうになったり、やめてしまう人が多いんです。
ピントや露出をキレイに合わせたり、イメージ通りの写真を撮ることにこだわらないで、どんどん撮ってみること。それが良い写真を撮るための第一歩です。
ペットが見せてくれる一瞬、そのコにしかない”いい表情”を見逃さないぞ、という気持ちが大切です。飼い主さんにしか撮れない”その瞬間“を撮影するように心がけてみてください。
「かわいい!」と思ったときがシャッターチャンスです。そんなときには、鼻ではなく目にフォーカスをあてることを心がけてみましょう。コレだけで表情が生き生きした写真が撮れるようになりますよ。
ためわらわずにどんどん撮って、ペットの成長と写真の上達を一緒に楽しみましょう!そんな風に心がけると、自然とカメラをすぐに取り出せる場所に置くようになるし、バッテリーもしっかり充電しておくようになります。
そういった心がけができるようになったら、ピントや露出に気を配ったり、毛並みをきれいに撮る、背景に気を配るなど、少しづつチャレンジしていってみましょう。
きっとペットの写真が好きになるはずです!
藤城 一朗(ふじしろ・いちろう)
カメラマン。東京生まれ。学習研究社映像局を経てフリーランス。 1990年代後半よりいち早くデジタルカメラを導入。デジタル時代の写真著作権についても造詣が深い。個展「夢花」シリーズなど。グループ展、団体展は多数参加。社団法人日本写真家協会会員。


- 「見て!ウチのコこんなにかわいいの!」と自慢したくなる、最初の1枚が撮れたらしめたもの!写真を撮ることが好きになって、どんどん楽しくなってきます。飼い主さんが撮影することを楽しんでほめてあげればネコもうれしいですし、お互いのコミュニケーションや愛情を深めることもできるんです。
よく、「うちのネコは無表情で、はっちゃんのように表情豊かに撮れません」というお悩みを聞きますが、はっちゃんだけが特別表情が豊かというわけではありません。よく観察をしていると、つぎにどんな行動をするのかがだんだん予測できるようになってくるので、一瞬の”いい表情“を狙うことができるようになります。たとえば、ネコちゃんは続けて2度あくびをするコが多いです。一度あくびをしたら、次の瞬間がシャッターチャンス。最初は半信半疑の方も、これであくび撮影に成功しています。
最近はネコちゃんの写真をブログやSNSで公開する人が増えました。私たちの撮影教室に来てくださる皆さんもたいていブログを書いていて、公開していることが励みになって、写真の上達がびっくりするぐらい早いんです。
ネコちゃんはワンちゃんのように散歩に連れ出せないため、他の飼い主さんと知りあうチャンスが少なかったのですが、ブログのおかげで飼い主さん同士のコミュニケーションの輪が急に拡がっていることを感じます。
八二 一(はに・はじめ)
男女二人組の写真家、写真講師。ペット写真の講師としてテレビ、雑誌、写真教室等で活躍。公園出身のはっちゃんの写真をブログで紹介し、話題に。『はっちゃんち。改訂新版』(マーブルブックス)、『白黒猫はっちゃんのカラフルな毎日』(TOKIMEKIパブリッシング)、『はっちゃんの明日元気になあれ』(朝日新聞出版)、『新はっちゃん日記』(扶桑社)、『はっちゃん日記』1〜7巻(青心社)、『はっちゃんだ!』(竹書房)、外猫の写真集『君のニャは、』(ワニブックス)、『名前はまだニャい。』(TOKIMEKIパブリッシング)、『八二一のにゃんぽの達人』(日本出版社)、『Cat Photographer かわいい猫が撮れる本』(翔泳社)など、著作物多数。
ブログ「はっちゃん日記」


- ワンちゃんの写真を撮ることは、コミュニケーションそのものだと思います。写真を撮るときに話しかけてあげると、ワンちゃんも喜んでいい表情をしてくれるようになります!
写真を撮るようになると、毛並みが気になってきれいにしてあげようと思うようになってくるので、ワンちゃんの清潔を保つことにもつながります。つまり、相手をよく観察するようになって、それが健康維持にも役立つわけです。
ワンちゃんは人間の言葉を話せませんが、仕草で気持ちを伝えようとします。ウチのコはいつもペットボトルから水を飲んでいるので、水が欲しいときはペットボトルの形や同じ材質のモノを見つけて、鼻先でつっついて教えてくれます。そういうサインを理解できたら、お互いにとても幸せですよね。まずよく「見てあげる」ことです。ワンちゃんは飼い主さんに注目されることが大好きなんです。写真は、コミュニケーションを深める道具なんだと思います。
ERI(えり)
ドッグスタイリストとしてモデル犬を目指す「撮られる犬」のしつけ講座を行う。一方で特定非営利活動法人日本ドッグマナー協会理事として愛犬家のマナー啓発活動。犬と飼い主が一緒に行う「ドッグヨガ」も指導。著書『I Love Dogs 犬とおしゃれに暮らす方法』等。